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  • 智成 齋藤

GoogleプロフェッショナルUXデザイン資格講習修了しました

更新日:6月5日



GoogleがUXデザイナーやこれからUXデザイナーになりたいと思っている人向けにオンライン資格検定”Google UX Design Certificate”を行っているのをご存知でしょうか。

オンラインの講義ビデオでGoogleの現役デザイナーたちがUXデザインの基礎から実際にモックアップを作るまでのプロセスをレクチャーし、実際にポートフォリオを作るところまでを体験することができます。

Google UX DesignOffered by Google. This is your path to a career in UX designwww.coursera.org

自分自身、UXデザインというものを体系的に学習する機会がなく、これを利用して業界のスタンダードをきちんと改めて学習しようと考えました。

半年以上にわたるカリキュラムの中でポートフォリオサイトを自作することが求められたのもあり、今まで億劫で手を出せていなかったポートフォリオサイトもこれを機に作成することができました。

Design | Saitodesignwww.saito-t-design.com

講習の謳い文句としては「UX未経験者でもできる」としていますが、実際受けてみた感想としては、たしかに内容は未経験者でも理解できるものにはなっていますが、個人でやらなければならないワークが結構分量があるためやはりある程度の経験と知識があったほうがいいなぁという印象でした。

主に以下のようなものについて学ぶ(もしくは制作を求めれられる)ことができます。

【やれること】 ・ユーザー中心設計に基づく開発フロー ・インタビューの方法とその情報整理、デザインへの反映方法 ・FigmaとAdobeXDを用いたデザイン制作ワーク ・WebとアプリのUI制作 ・Webポートフォリオの作成 ・転職時などの面接対策

これらはもちろん書籍などを読んでも学習可能なものではありますが、やはり実際に手を動かすことで得られるものが大きいと思います。実際デザイナーとして働いてみてわかるのですが、本に書いてあるようなUXデザインのフローを実践する機会ってかなり限られているため、このあたりを短い期間で繰り返しやらせられることでかなり力がつくように感じます。

逆に以下のようなものはない、もしくはほとんど触れられないものでした。※このあたりはもしかしたらUXデザイナーのスキル取得の優先度は低いという判断なのかもしれません

【あまりやらないこと】 ・HTMLなどのコーディングの知識 ・MaterialやiOSガイドラインなどUIガイドラインへの理解度向上 ・ロゴなどのグラフィックデザイン

目次


  1. 全編英語だけど問題なし

  2. 1週間単位で講義ビデオ→テキスト→ワーク→受講生の相互評価テストのサイクルを回す

  3. UXデザイナーの仕事は仮説検証が8割

  4. FigmaもXDも、ツールは色々使えておくといい

  5. マイノリティへの配慮を常に忘れない

  6. 感想:結構きついけど、学びの多かった237日間


全編英語だけど問題なし

なお、講義はテキストも講義動画、提出する課題も全て英語になりますが、動画で話してくれる講師は非常に発音が明瞭で聞きやすい上に、字幕の表示や動画の内容がすべて動画下でテキスト化されているのでそれをGoogle翻訳してしまえば結構大丈夫だったりします。もちろん英語学習の教材としても使えるので、英語に少しでも触れておきたいと思っている人は翻訳を通さずに受けてみるのもおすすめです。

また、提出する課題に関しては自分はDeepLという翻訳ツールに使いたい日本語をぶっこんでほぼコピペしてしていました。これで全く問題ない気がします。

DeepL翻訳:世界一高精度な翻訳ツールテキストや文書ファイルを瞬時に翻訳します。個人でもチームでも、高精度の翻訳をご活用いただけます。毎日、何百万もの人々がDewww.deepl.com

1週間単位で講義ビデオ→テキスト→ワーク→受講生の相互評価テストのサイクルを回す

講義の基本的な流れとしては、まずGoogleの現役デザイナーによるレクチャービデオを視聴し、その後その内容の振り返りと補足がされているテキストを読みます。

それらを何回か繰り返すと、今度は実際に手を動かすワークを行うことがあります。(ただし、前半の講義はわりと座学が多めなのでワークがないこともあります。)

そして週の最後にテストがあります。テストはマーク式のオンラインテストか、ワークでの制作物の評価になります。

オンラインテストは予め決められた合格点を取るまで1日3回まで再受験することができます。間違ったところはその週の講義を振り返って学び直します。

ワークの評価はGoogleの講師陣が行うのではなく、受講生同士で行います。いくつかの評価ポイントが設定されており、それに対して自身のワークが評価されます。また同時に自分も評価者側となって他受講生のワークを評価します。自身のワークの評価が合格基準に達し、かつ2人以上の他受講生への評価が完了すると、晴れてその週の講義が合格となります。

自分が提出したワークの一部です↓ https://docs.google.com/presentation/d/1u8Go7lRTQUvNuquIMt2l9pdSHkntg69DOLfmphoOb2A/edit?usp=sharing

※いきなりこれを作るわけではないのですが、カリキュラム全体を通してこれくらいの分量の資料を3回別の内容で作ることになります

この単位で33週間分のカリキュラムが組まれています。 ちなみに冒頭で「半年で合格できる」と謳われていた気がするけど、スケジュール通り真面目にこなすと8ヶ月以上かかる計算になります。

UXデザイナーの仕事は仮説検証が8割

ここからは実際の講義で印象的だったポイントをいくつかまとめたいと思います。

まず仮説を立ててそれをもとにユーザーの声を聞きながらデザインを作り、そのデザインをまたユーザーでテストしてもらいながらデザインをブラッシュアップしていくフローが講義全体の根幹となっていた気がします。

これは一般的なUXデザインの話にもなるのですが、まずは簡単なスケッチからワイヤーフレーム、ラフな(Low-fidelity)モックアップを作り上げていき、都度ユーザーの声を聞きながら方向性を確認して最終的なデザインをつくる流れを実践します。最初から完成形を作ることを念頭に置かず、細かいチェックポイントを設けて都度ユーザーの声を聞きながらデザインの方向性を見極めていきます。

個人的には一つのデザインの完成までにここまで細かくテストをしながら作っていくのか、と非常に勉強になりました。講義で体験するフローだけでも完成にいくまでに3~4回以上ユーザーテストのタイミングがありました。

ただ、自分が所属しているようなデザイン組織自体がまだ成熟していないような企業ではそのようなデザインのフローをどのように開発工程の中へ組み込んでいくのかも大きな課題だなぁと感じています。

デザイナーって「デザインを考えて作る」ことのみがミッションと思われがち(これは正しいし自分も最近までそう思っていたけど)ですが、実際この講義を通して感じたのは「UXデザインは仮説検証が8割」ということでした。

実際に手を動かしてデザインをしていたり、あるいはアプリの企画構想を練ったりするような時間は大きなUXデザインの中のごく限られた部分で、そのほかはずっとユーザーや市場と向き合いながらユーザーの心に共感し、仮説検証を繰り返す仕事なのだと強く実感させられました。

FigmaもXDも、ツールは色々使えておくといい

カリキュラムの中では大きく3つのサービスを作ることになるのですが、最初の1つはFigmaで、次はAdobeXDで、最後は自分の好きなツールで、という具合に異なるツールを使いながらデザインのワークを行うことができます。

自分はこれまでXDしか使ってこなかったのですが、やはりUX業界の中での業界スタンダートの地位に君臨していると言っても過言ではないFigmaは気になっていたため、これを機に使い方を学ぶことができました。

やはりFigmaもXDも設計思想が似ていることもなり使い方はかなり近しいため、どちらかを使ったことある人にとっては学習難易度は高くはないと思います。

そのため、講義の中でも言及されていましたがやはりUXデザイナーとしては複数のツールをある程度使いこなせることは必要かなぁと思います。特にデザイナーは転職して環境を変える機会もあるかと思うため、いろんなツールに触れておくことで転職市場での生存確率を上げることにもつながると思っています。

個人的には、Figmaはアニメーションやトランザクションの実装が細かく設定できる一方、XDはアセットなどの部品の再利用や同じ部品を等間隔に配置するなどの作業効率性への配慮が行き届いている印象があります。

さらに個人的な事情になるのですが、自分の仕事環境上Webから切断した状態で作業する時間が多く、その場合Webベースでデザインを行うFigmaの使い勝手が悪く結局今もXDを中心に使用してはいるのですが、たまにFigmaも使いながらツールをいじってみようと思えました。

マイノリティへの配慮を常に忘れない

この部分は本当に講義の中でも丁寧に何回もレクチャーされました。

日本人の自分の感覚がすこし遅れているのかもしれませんが、この部分への力の入れようが非常に印象に残っています。

身体的な不自由がある人、認知力や色覚などの感覚が他の人と異なる人に加え、LGBTなど多種多様なマイノリティの方々が存在しています。

しかししれらは往々にしてUXデザインのプロセスの中で置き去りにされてしまいがちだったりします。

自分自身も、目の前にあるデザインを作り上げることに精一杯でそのような少数派の方への配慮をする意識というものが仕事の中で十分に取り入れられてはいなかったと思います。

ちょっと思想的な話になってしまうかもしれませんが、やはりUXデザイナーは究極的には社会善を目指すべき仕事であり、ある部分では利潤追求型の資本主義的で現実主義的な姿勢とはぶつかる理想主義的な側面も持ち合わせている気がします。

それを一概に良しとも言えませんが、少なくとも組織の中の意識が利潤追求型へ傾きすぎるときのバランサーとしての役割がUXデザイナーにはあるような気がしており、このような社会的弱者へは我々が積極的に手を差し伸べる姿勢を持つことは非常に大切な気がしています。

感想:結構きついけど、学びの多かった237日間

そんなこんなで色々と学びが多い講義であったことは間違いありません。

英語の勉強にもなったし、自分のワークに対して海外の人からフィードバックをもらえることは非常に有意義でした。

しかし、きちんとコースをやり遂げて資格を取得するには相応の頑張りはやはり必要です。

正直最初の3~4ヶ月分のカリキュラムは座学中心な上にスピード感もゆっくりだったため結構余裕を持って取り組めたのですが、後半の特に最後の2ヶ月分はゴリゴリのワーク中心でスピード感も前半の比じゃない早さで進めなくてはなりません。

ちなみに自分はあまり要領が良くないのもありますが、カリキュラム終盤の2ヶ月くらいは毎朝2時間程度机に向かい、土日のどちらかはほぼ潰すくらいの勢いでずっと課題をやっていました。

確か最初の10日間くらいは無料で受講できたかと思うため気になる方はぜひチャレンジしてみて良いかと思いますが、「なんだ、これ結構自分でもいけるじゃん」と思うと終盤ヘロヘロになります。自分がそうでした。

しかしぜひ我こそは!という方は受講してみてください。そしてぜひ受けてみた感想など教えていただけたら嬉しいです。



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普段noteでは読んだ本のメモを書いているのですが、新年度ということで少し自分の就活〜社会人生活までを振り返ってみようと思い立ちnoteを書き始めました。ふと思い立ち書き始めたら1万字超えの長文になってしまいました・・・ 誰のなんの為になる記事となるのかは全くわかりませんが、自分のひとつの記録とそこから得た教訓をつらつら書き留めておこうと思います。 エッセイ的なSomething|やました|not